「人間的な成長がないままで甲子園に行ってもダメなんです」/ 福井商 北野尚文監督

北陸勢として初めて甲子園大会の決勝に進んだ北陸地方を代表する強豪、福井商業高校。

部の歴史も長く、数々のプロ野球選手も輩出している名門である。

そんなチームを指揮してきたのが北野尚文監督だ。

北野尚文監督の記事はこちら。

北野監督は、1968年に監督に就任すると、71年にセンバツ、73年に選手権と、それぞれ初めての甲子園を経験すると、1978年には、センバツで準優勝。

1986年夏から8季連続出場を含む、通算36度チームを甲子園へ導き、2010年に勇退した。

そんな北野監督は、周囲から「北野学校」と称されるほど、野球だけでなく、人間的にも評価される選手を育てていた。

試合で勝つことだけにとらわれず、選手を育てあげることにも拘り、教え子たちを野球の技術だけでなく、人間的に成長させていた。

北野監督は野球甲子園の試合を通して、全国の強豪校から、「野球だけでは甲子園で勝てない」ということを学んだのだ。

甲子園で勝つためにも、そして、社会で役に立つためにも、選手達の人間性を高める必要があると考え、人間力を中心に育てていた。

結果的に、北野監督での甲子園制覇は叶わなかったが、OBはほとんどが、社会に出てからも人間的に評価されている。

甲子園や全国制覇は叶わなくとも、一生残る素晴らしい「人間力」は選手たちのかけがえのない財産となるのだろう。

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