春夏いずれの甲子園でも全国制覇の実績があり、100年近い部の歴史もある、名門、県立岐阜商業。
そんな名門を指揮しているのは、アマチュア界の様々なチームで指導者として成績を残している、OBの鍛治舍巧監督である。
鍛治舍監督は、社会人野球や中学野球の監督として、数々の好成績を収めていたことに加え、高校野球の指導でも秀岳館時代には、甲子園3季連続4強へ導くなど、常に結果を残していた。
そのため、甲子園から遠ざかり、低迷期と称されていた母校、県立岐阜商業へ就任した際には、周囲から期待の声も多かった。
プレッシャーや注目のある中でも、持ち前の情熱で就任から1年半で甲子園出場を果たすなど、復活の狼煙をあげた。
だが、そうした優れた指導力が評価される一方、県外選手の起用や伝統を大きく改革する姿勢が、勝利至上主義として批判されることも少なくなかった。
もちろん、野球の指導者であることから、勝つことに対しては選手たち以上に強いことは事実である。
しかし、鍛治舍監督がいつの時代も最も拘っているのは、野球を通して教え子を人として成長させることであった。
支え合うことの大切さや協力することの素晴らしさなど、人の上に立つことではなく人の役に立つことの重要性を学ばせる鍛治舍監督の指導から、今後も目が離せない。
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