県勢の全国制覇回数は春夏合わせて、13回を数え、優勝経験校も5校存在し、まさに、激戦区という言葉がピッタリである神奈川県。
全国に名を馳せる名門が集い、200弱のチームが甲子園の切符を目指し毎年熱い闘いが繰り広げられている。
そんな神奈川県で1971年の夏の甲子園で、初出場初優勝の快挙を成し遂げたのが、桐蔭学園である。
2003年から16年、甲子園から遠ざかっていたが、2018年秋に県大会を2位通過で関東大会を制覇して翌年のセンバツ出場を決め、復活を遂げた。
チームを指揮している片桐健一監督は、強豪ひしめく関東大会を制したが、県大会で横浜に負けたことや神宮大会での初戦敗退した為、「挑戦者」としてセンバツに挑むように、練習では「王者」であることを一度忘れさせ選手を指導していた。
しかし、試合では選手に「王者」であることを思い出させ、自信を持ってプレーするようにと、「結果」をうまく使い分けて、選手たちの感情をコントロールしていた。
時に敗北を課題とし、時に優勝を自信に変えさせ、経験したことを全てを無駄なく活かすことでより良い結果が出るのだろう。