2009年の夏の甲子園で、ベスト8まで勝ち進んだ東東京の帝京高校。
当時チームの正捕手として甲子園に出場し、複数投手を好リードで引っ張り、打っては3試合で3割8分5厘の高打率を残すなど、投打に渡る活躍を見せていたのが、原口文仁選手である。
原口選手は、甲子園を目指すために埼玉の自宅から通学に片道約2時間もかかる、名門校帝京へ進学した。
入学当初は、慣れない長距離の通学や全国トップレベルの選手が揃うチーム内のレギュラー争いに苦戦していた。
それでも、ほかの選手に負けないために人一倍の練習量をこなしたり、帰宅しても自主的に素振りや父親が作った打撃ゲージでトスバッティングを深夜までするなど、努力を重ねていった。
また、苦手としていた守備も捕手への転向をきっかけに成長を遂げ、投手一人一人の持ち味を引き出すリードで、試合の中心選手へとなっていった。
スタメンとして結果を残して以降も、常に配球やリードを研究し続けたり、自宅での練習も欠かさず行い、日々の学校生活においても手を抜かず取り組んでいった。
最後の夏は、東東京大会を圧倒的な強さで勝ち上がり甲子園8強に進出したチームの攻守の要として、活躍をしたのであった。