高校野球では、選手たち同士の繋がりは比較的簡単ではあるが、立場の異なる指導者と選手が繋がりを持ったり、信頼関係を築くことは難しいものである。
厳しく接しすぎると、心が離れてしまったり信用してもらえなくなる一方で、近づきすぎると、指導をしにくくなったり甘やかしてしまうこともあり、多くの指導者を悩ましている。
そうした課題を克服するために、指導者や選手という垣根をなくし、一人と一人の人間としての付き合い方で、選手たちの心を掴んでいるのは、日大三高を指揮する小倉全由監督である。
小倉監督は、全国制覇へ導くなどを筆頭に、数々の実績を残し、「名将」と称されているが、常に謙虚な姿勢で裏表なく様々な人と接している。
もちろん、選手たちに対しても、偉そうな物言いをしないことに加え、指示が間違っていれば、素直に謝罪をするなど、ありのままの姿で向き合っている。
特に、選手たちが技術面で不調な時や、精神面が不安定な場合には、一緒になって汗や涙を流し、成長を支えていることから、いつからか、部内では父親のような存在と認識されている。
そうして築かれた監督と選手たちの親子のような絆は、選手たちだけでなく監督にとっても、甲子園出場や全国制覇以上のかけがえのない宝物なのかもしれない。
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