近年高校野球界において、近畿勢で急速なレベルアップしている滋賀県。
甲子園初勝利は、近畿勢の中で最も遅かったものの、90回記念のセンバツ大会では、県勢から3校甲子園に出場するなどレベルの高さを全国に知らしめている。
そんな滋賀県で2009年のセンバツで21世紀枠として初出場し、その後甲子園にコンスタントに出場するようになったのが彦根東である。
進学校でありながらも近畿圏だけでなく、全国から注目を浴びている公立高校である。
甲子園でも、17年選手権、18年センバツは2季連続出場し、いずれも初戦突破するなど実績も残し始めている。
そんな、チームを指揮するのは、村中隆之監督である。
文武両道の進学校である彦根東を甲子園で勝てるまでに育て上げた。
村中監督は、限られた練習時間や場所、入部してくる選手に対して、不満を嘆くのではなく、現状にあるものを探し、ベストのチーム作りを行なっている。
国宝に学校があることで、バッティング練習ができない中でも、バッティングセンターを利用したり、ティー打撃の仕方を工夫するなど攻撃面の強化も妥協はしない。
そして、入部してくる選手を拒むことなく受け入れ、選手一人一人に合った役割を見つけ、その役割を活かす采配をして、チーム全体の総合力で戦っている。
どんな環境にも言い訳せず、工夫を凝らしやるべきことを積み重ねることで、強いチームができるのだろう。