全国常連となるだけでなく、甲子園でも上位進出を続けていることから、「東の横綱」とも称される帝京高校。
春夏合わせて3度の全国制覇に、球界を代表する選手を輩出し続けているなど、その知名度と強さは、高校野球界トップクラスである。
そんな帝京高校の野球部の基礎から作りあげたのは、甲子園通算51勝を記録している、前田三夫監督である。
前田監督は、食事やトレーニングを重視し、体づくりを徹底させ、選手を高校生離れたした体格へと育てることを得意としていた。
そのため、周囲からは、強いチームとしてではなく、個人技のチームとして認識されていることが多かった。
だが、個々がどれだけ高いレベルであっても、全員で力を合わせなければ全国では勝てないという持論から、チーム力もつけさせていた。
個人の課題であっても、仲間同士で助け合ったり支え合うことを求めるなど、グラウンドの内外に関係なく、全員野球を意識させていた。
その結果、監督の指示が届かない大舞台の苦しい場面でも、お互いにフォローし合うことができ、チームは勝利を掴めていたのであった。
強い個人へ成長すると同時に、チーム力も高めさせる前田監督の教えは、帝京高校の伝統として、これからも受け継がれていく。
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