「考えて自分で判断して実践して行動していくこと」/ 富山第一 黒田学監督

1960年創部後県内で、強豪校として躍進を続けるも、甲子園へのあと一歩が遠かった富山第一高校。

悲願の初出場を果たした2013年の夏の甲子園では、県勢40年ぶりの8強に進出し、その後も甲子園で活躍を続け、全国から注目を集める存在となっている。

そんなチームを指揮しているのが、2009年から指揮をしているのが黒田学監督である。

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監督就任後は、夏の県予選は、ほぼ毎年8強以上に進出させるチームを作る、好成績を残している。

黒田監督は、選手たちの「自主性」を重視しながら、「考える力」を身につけさせるように指導している。

かつては、選手を自分の言葉だけで動かし、試合で勝つ野球を目指していたが、勝てない日々が続き、選手たちがメインであることや、結果に対しての決まった道がないことを考慮し、指導方針を変えたのであった。

そのため、練習では選手たちにあらゆることを考えさせ、実際に行動もさせ、結果によって監督が修正していくスタイルである。

選手にするアドバイスでは、「こうしなさい」といった命令口調ではなく、あくまで、提案する程度にとどめ、具体的な練習の回数や時間は指示をせず、選手に一任している。

また、練習時間や冬の練習環境が限られていることから、技術練習とトレーニングを同時に行える工夫を凝らしたメニューを取り入れ、「効率化」もはかっている。

そして、富山第一の代名詞となりつつある「強打」の練習を作り上げた黒田監督は、「感性」を磨くように、選手たちに習慣づけている。

富山県の高校野球は、100年の歴史で春夏合わせて甲子園で40勝に満たないため、試合前から諦めたり、自信が持てない選手が多かった。

この気持ちの面を克服するためには、攻撃力を強化し打ち負けないチームを作ることが、選手たちに「自信」を持たせられると考えたのだ。

ひたすらバットを振っても甲子園では通用しないため、相手の配球や作戦をよめるだけの「感性」を打撃練習から取り入れ、身につけさせている。

その「感性」を活かすためにも、試合ではほぼ「ノーサイン」で、選手たちに作戦を任せて、監督は試合を客観的に観察し、次の作戦を考え、選手や試合の状況を見ながら、アドバイスを送ったり、サポートをする役割に徹し、「感性」の邪魔をしないようにしている。

県勢初の全国制覇を目指す富山第一の選手たちと黒田監督の挑戦に、今後も目が離せない。

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