甲子園で70を超える勝ち星を挙げ、3度の全国制覇を誇り、7度の準優勝を記録する、広島県の広陵高校。
大正、昭和、平成のいずれの時代も甲子園の決勝進出の実績があるだけでなく、数々の名選手やプロ野球選手も輩出している。
県や中国地方だけでなく、高校野球界を代表する名門である。
そんなチームを作り上げているのは、広陵OBであり、選手時代にも甲子園出場経験もある中井哲之監督である。
中井監督は、「一人一役全員主役」というチームスローガンをかがげチームを指導している。
試合に出るメンバーだけでなく、補欠部員にも「役」を決め、個々の能力を最大限に引き出す。
「役」を持つことで全員が「責任」を持つようになり、「脇役」で他人事と思うことが無くなる。
そのため、補欠部員はレギュラーメンバーを全力で支えるという役割を果たすために、応援やサポーに全てを注ぎ込む。
また、レギュラーメンバーは補欠部員のために試合や練習では、手を抜くことなく全力を尽くす。
選手たちが「役割」を持ち、どの立場であってもベストを出す選手と、それを引き出させる監督が、広陵の伝統となり、今後も受け継がれていくのだろう。