物事には長い年月によって生み出された「伝統」というものがあり、これを次の時代へ受け継いでいくことが求められる傾向にある。
しかし、「伝統」という理由だけで、あらゆるものを継承し続けていては、新たな進化や発展は得られない。
時代とともに変化する人々の価値観や環境などを見極め、常に最善のものになるよう、見直したり改革をしていく必要がある。
そんな考えから、花巻東を指揮している佐々木洋監督は、変化することを恐れず、日々あらゆることのアップデートを行っている。
佐々木監督は、就任当初から、高校野球が人間教育の場であるというスタンスは、変えることなく続けている。
その一方で、努力をしたことより、結果を出すことを評価するなど、高校野球界に長年残っていた「努力が絶対」という考えを見直した。
社会では、優れたアプローチより、結果を出すことが求められていることを、教育の一環として伝えているのだ。
もちろん、頑張ることを否定はしないが、間違った努力を称えていては、選手たちの将来にはマイナスに働くとして、結果を踏まえた上で評価するようにしている。
「伝統」を受け継ぐだけでなく、改革や改善をしてより良いものにしていく、佐々木監督のスタイルは、新しい「伝統」として球界に浸透していく。
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