伝統と実績を兼ね備えた、和歌山県内のトップレベルの強豪校、市立和歌山。
そんなチームを指揮しているのは、全員で闘うスタイルを確立している半田真一監督である。
半田監督が就任した際のチームは、県内の最大のライバルである智弁和歌山に敗れ、何度もあと一歩のところで甲子園を逃していた。
そのため、周囲からは智弁和歌山を倒して甲子園出場へと導くことを期待されていた。
そこで半田監督は、いきなり厳しくするのではなく、敢えて簡単な練習を行い、できるという自信を持たせることから始めた。
強豪を相手に試合をする際にも、いつも通りの平常心でプレーができれば、必ず勝利は掴めるという持論があったからだ。
もちろん、楽をするために簡単なメニューにばかり逃げたり適当にこなすと効果がないとして、きちんと見極めも行った。
そして、ここで培った技術と自信を最後はチーム力に還元するように促し、強い組織力野球を完成させた。
その結果、市立和歌山はライバル智弁和歌山を倒し、甲子園でも上位進出を果たすなど、新たな黄金期を築き始めたのであった。
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