2018年の夏の甲子園での準優勝を筆頭に、全国でも数々の成績を残している秋田県の金足農業高校。
そんなチームを2015年から指揮しているのは、選手時代に1番センターとしてセンバツ甲子園に出場した実績を持つ、OBの中泉一豊監督である。
中泉監督は、チームの伝統的なスローガンでもある「雑草軍団」を引き継ぎ、選手たちにも何度踏まれても立ち上がる雑草のように粘り強さを身につけさせるように指導している。
そのため、日々の練習では、近年の高校野球ではあまり見られない「根性」をつけるためのメニューを敢えて導入している。
時代の流れとともに見直されつつある指導法や野球観を考慮し、「根性論」だけでない生産性や効率の高い練習も行うが、気持ちや忍耐力を鍛える意味で、苦しく辛いメニューも取り入れている。
そして、練習で身についた強い気持ちを更に引き出すために、指導者からの一方通行の指導をやめ、選手の感性を育てるようにしている。
指導者の指示で練習をさせるのではなく、選手が気づいたことをチーム内で話し合わせ、選手たちの感じた課題を克服するために練習をさせることで、志と質の高い練習ができるのだろう。
18年夏に県勢103年ぶりの準優勝で県民や全国の高校野球ファンを沸かせた金足農業から、今後も目が離せない。
「「自分自身の意思でやらないと発見もないし、新たに身に付くこともない」/ 金足農業 中泉一豊監督」への2件のフィードバック