昭和と平成の時代で、春夏合わせて16度の甲子園出場で、24の勝ち星を挙げ、2度の全国制覇を経験している沖縄県の興南高校。
チームを指揮しているのは、選手時代に4番で主将としてとして甲子園に出場し、県勢初の4強進出を果たした実績を持つ、OBの我喜屋優監督である。
2007年監督に就任すると、10年には史上6校目の春夏連覇と県勢初の夏の優勝へとチームを導いた。
我喜屋監督は、野球をとったら何も残らない野球しかできない「野球バカ」を育てないことをモットーに、野球を通して社会で役立つ選手を育てることを目指している。
興南の監督就任後から直ぐに、挨拶や寮生活、学校の過ごし方や掃除などの野球以外の部分のルールを細かく決め、技術のある選手でも、ルールを守れなければ試合に出さないというスタイルを徹底していった。
小手先の技術やその場限りの勢いではなく、将来に役に立つ、強い精神力と人間力を選手に身につけさせるため、嫌われるのを覚悟で、何度も口うるさく指導を続けている。
朝の散歩では五感を鍛えるトレーニングに、ゴミ拾いでは視野を広げる力を養うなど、人間としての部分と野球に必要なスキルを同時に身につけさせている。
野球の技術だけでなく、人として成長することで、野球の上達スピードが向上し、強いチームができあがるのだろう。
「「野球は9回だけど、人生のスコアボードはずっと続く」/ 興南 我喜屋優監督」への2件のフィードバック