2011年のセンバツ大会で、圧倒的な打力で快進撃を続け、準優勝を成し遂げた、福岡県の九州国際大付属高校。
当時チームのエースを務めていたのは、高校通算23本塁打を記録して、打者としても注目されていた、三好匠選手である。
三好選手は、甲子園やプロ野球で活躍していたダルビッシュ有選手に憧れ、ダルビッシュ選手を育てた若生監督が指揮を執る九州国際大付属に進学した。
1年夏から甲子園を経験すると、若生監督からダルビッシュ選手の連続写真を渡され、真似をするように指導を受け、本格的に投手に取り組むようになっていった。
変化球や身体の使い方など、写真や監督のアドバイスから学んだことを吸収し、2年秋の九州大会、3年のセンバツ大会では、準優勝へと導いた。
「優勝候補」として周囲から徹底マークされる中で臨んだ最後の夏は、県大会開幕直前に体調を崩し、練習ができない状態が続いていた。
万全な状態ではない中でも、野手として試合に出場すると、チームメイトに安心感を与えるために、気迫溢れるプレーを見せ、甲子園出場へと導いたのであった。
甲子園では、初戦で延長12回サヨナラ負けを喫し、憧れのダルビッシュ選手越えを果たせなかったが、同じプロの世界に入り活躍を見せている。