「本人が納得して練習しないとうまくならない」/ 日本文理 大井道夫監督

夏の甲子園の決勝の舞台で、9回2死から、驚異の粘りで、 記録にも記憶にも残る準優勝を成し遂げた実績のたる、日本文理高校。

その試合に象徴されるような、強力打線を武器に、全国レベルの強豪としての地位を築いている。

そんな日本文理を作り上げたのは、選手として甲子園で準優勝を経験している、大井道夫監督である。

大井監督は、自らが現役時代に培った、投手がリズムを作り、守り勝つ野球を目標にチーム作りをスタートした。

しかし、指導者として乗り込んだ、甲子園の舞台では、大敗を喫するなど、攻撃力の弱さが課題として残った。

そこで、練習時間の7割を打撃に割いたり、バントを極力使わないなど、攻撃力の強化にも努めた。

もちろん、大井監督は、チームの方向性を定めるだけにとどめ、練習を強制することはしなかった。

これは、選手たちが納得して、自主的に取り組まなければ、どんなに優れた指導や練習メニューを用意しても、効果がないという持論からであった。

大井監督の残した、超攻撃型野球と自主性のスタルは、日本文理の伝統として、これからも受け継がれていく。

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