情報化社会が進むにつれ、技術やノウハウが誰でも手に入るようになった現代では、根性論などが見直されつつある。
スポーツにおいても、練習量や努力の時間より、生産性や効率などを高めることが重視されている。
だが、合理性を追求するだけでは、身につかないことや、手に入れることができないものもある。
昔ながらの、遠回りに見えることや、非効率に思えるものであっても、高い効果が期待できるものも少なくない。
そんな考えから、済美高校を指揮していた中矢太監督は、合理性ばかりにとらわれないようにしていた。
中矢監督は、チームを基礎から作り、全国レベルにまで育て上げた名将、上甲正典監督の勝つための野球を、長年、真横で見届けていた。
上甲監督のスタイルには、科学的根拠に基づいたトレーニングなど、合理性のあるものが多かった反面、やや根性論に近いものもあった。
しかし、中矢監督は、理不尽なものやマイナスになること以外は敢えて継承し、合理性に欠けていても、必要だと判断すれば取り入れていた。
その結果、チームを低迷させることなく、全国レベルの強さを継承することに、成功したのであった。
- 「練習は人にやらさられるのではなく、自らやることが大切」/ 春日部共栄 本多利治監督
- 「高校野球は、ない中でどうやるかの野球」/ 如水館 迫田穆成監督
- 「基本はなくても基礎はある」/ 創成館 稙田龍生監督
- 「過去や結果を考える前に、今何ができるかを最優先に考えよう」/ 池田 岡田康志監督
- 「一つのミスがゲームを落とす」/ 九州国際大付 楠城徹監督
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