高校野球の記念すべき第1回大会と100回大会で決勝進出を果たした、秋田県勢。
そんな秋田県勢で100回大会に、優勝候補を次々と撃破して、夏の主役に躍り出たのが金足農業である。
金足農業は、昭和3年創立の伝統ある公立の強豪校である。
夏の選手権では、1984年に初出場時に四強、95年には8強に進出し、18年夏には準優勝を成し遂げている。
低迷しかけていたチームを立て直し、全国に「金足農業」の名を広めた名将である。
中泉監督は、2015年に監督に就任後、伝統の「雑草軍団」と称される泥臭い野球に、「考える野球」をプラスして指導している。
厳しい練習を無理やりさせるのではなく、意図や目的を明確にして考えて行うように、選手一人一人とコミュニケーションを取りながら伝えている。
また、金足農業の代名詞でもある「バント」を圧倒的な練習量で身につけさせ、10種類のバントを使い分けれるまでに鍛え上げている。
伝統のバントで1点を取りに行く細かな野球に磨きがかかったことと、中泉監督の「考える野球」が合わさった結果、全国で準優勝の結果を残すことができたのだろう。
踏まれても踏まれても、何度でも立ち上がり成長を続ける「雑草」のように、「雑草軍団」の金足農業は次なる目標である「全国制覇」を目指し、今日も志高く練習に励んでいるでいる。