関東を代表する名門校で、史上初めて甲子園春夏連覇を成し遂げた栃木県の作新学院高校。
平成に入りやや低迷していたが、2009年に31年ぶりに夏の甲子園へ出場を果たすと、2016年には、54年ぶりに夏の甲子園で全国制覇を成し遂げた。
そんな名門を復活させたのは、若き名将小針崇宏監督である。
小針監督は、夏の甲子園に30年以上遠ざかっていたチームを就任3年で甲子園に導くと、2011年夏からは夏の栃木大会無傷である(2019年現在)。
2007年就任後、夏の甲子園出場を逃したのは、僅かに3回という驚異的な記録だ。
そんな小針監督の采配では極端なものも多く、試合では極力バントのサインを出さない。
これは、選手たちが万が一ミスをした際に、その後のプレーに影響する可能性があるという配慮や、簡単にアウトを相手に与えたくないという考えなどからである。
そのため、エンドランなどで、「超攻撃型野球」と称されることも多いが、決して、雑な野球ではない。
それを証明するかのように、2016年の夏の甲子園を制した後も、野球のスタイルは変えないものの、雑さのない「基本」を徹底し、秋の関東大会を制覇したのであった。
優勝メンバーが抜け、新チームスタートが遅くなったにも関わらず、勢いだけでなく、 「基本力」で勝ち取ったのだ。
「基本」が徹底されていることで、自分たちの野球に自信を持ちプレーすることができ、多くの記録と勝ち星を残すことができるのだろう。