開幕戦で甲子園初勝利を挙げると、大会史上最長となる73イニングを戦い抜き、全国の頂点へ上り詰めた2007年の佐賀北高校。
そんなチームの「打の柱」としてチーつを支え、決勝戦では、逆転満塁ホームランを放つなどの活躍を見せたのが、副島浩史選手である。
当時のチームは、ベンチ入りメンバー全員が中学軟式野球出身者であり、後にプロ入りを果たす選手も一人もいない、ごく普通の公立高校であった。
また、学校側から完全下校の時間が決められていることや、他の部活との併用でグランドを使わなければならないなど、練習環境も恵まれてはいなかった。
そんなハンディを乗り越えるために、佐賀北では、平日の練習では「基礎体力作り」を中心としたメニューで、技術を補っていた。
強豪校に技術で劣ることを認め、一定レベル以上の技術を求めず、体力勝負に切りかえる戦術へと変更したのだ。
また、チームスポーツである野球の特性を活かすために、定期テスト前には勉強会を行い、お互いが助け合ったり、協力し合うことを野球以外でも意識させていた。
全員が自分のできることを精一杯取り組み、全員で勝負に挑んでいくスタイルが、甲子園のミラクル快進撃を、支えていたのだろう。
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