2017年の夏に、初の甲子園出場を果たすと、翌夏には初勝利を挙げ8強まで勝ち進んだ、山口県の下関国際高校。
チームを2005年から指導しているのは、社会人野球の経験者でもある、坂原秀尚監督である。
坂原監督は不祥事明けに就任すると、マナーや礼儀、グランド整備や道具を丁寧に使うことなどの野球以前のことからの指導を辛抱強く続け、荒れた放題の状態のチームの立て直しを行っていった。
厳しい指導に選手が逃げ出したり、やめてしまうことも日常茶飯で、部員が揃わずに公式戦を辞退したこともあった。
それでも、諦めずに選手たちと向き合い熱心な指導を続け、「弱者が強者に勝つ」をモットーに掲げ、本気で甲子園を目指していった。
そして、「一つの物事に打ち込まなければ成果は出ない」ことを伝え、文武両道などの目標は掲げず野球に集中して取り組ませ、「自信」を持たせている。
決して、学業を犠牲にして野球をさせるのではなく、学生として人並みに勉強をすることを前提で伝え、授業中の居眠りや課題提出をサボる選手には、練習に参加させないなど、野球だけの選手を育てているわけではない。
「自主性」や「楽しさ」などを掲げる高校が多い中、厳しさや苦痛を通して「根拠のある自信」を持たせる坂原監督の今後の采配から目が離せない。
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