1995年の甲子園に、春夏連続で出場し、センバツでは8強進出、夏の選手権では準優勝を成し遂げた石川県の星稜高校。
当時、2年生ながら、チームのエースを務めていたのは、1年時から全日本選抜にも選ばれていたことから、大会注目投手でもあった、山本省吾選手である。
山本選手は、星稜高校の付属中学時代に、全国制覇などの実績を残しており、入学当初から、チームな以外から期待を集めていた。
そんな期待の中、1年夏には、県大会決勝のマウンドを任されると、投打にわたる活躍でチームを甲子園へ導き、大会後の全日本メンバーにも選ばれる、衝撃のデビューを果たした。
秋以降は、エースとしてチームを引っ張ると、センバツでは、県勢最高成績に並ぶ、8強進出に貢献し、夏の甲子園優勝候補にも挙げられていた。
しかし、センバツの結果が過信となり、春の北信越大会では、コールド負けを喫すると、チームはボイコットが多発し、甲子園出場すら危ぶまれる状態となった。
それでも、苦しみを共に経験したことで、チームは以前よりも一つになると、山本選手も、その間にフォームを修正するなどし、見事甲子園の切符を掴んだのであった。
そして、甲子園では、全試合に登板し、チームを県勢初の決勝へ導くと、右足の肉離れに苦しめられながらも、最後まで甲子園のマウンドに立ち続け、堂々の準優勝を果たしたのであった。