指導者という仕事をする上では、教える物事を過去に経験をしていたり、精通していることが望ましいとされている。
自らの経験をベースに言葉をかけたり、たくさんの引き出しから様々な方法を伝えることができれば、相手の力を引き出せる可能性が高まるからだ。
しかし、どれだけ結果を残しても、既存の考え方や概念にとらわれていては、成長は止まり、酷い場合には退化してしまう。
それを防ぐためには、常に新しい方法を試したり考えるなど、アップデートし続ける姿勢を持つ必要がある。
そんな考えから、横浜高校を指揮していた渡辺元智監督は、「名将」と称されても、学ぶ姿勢を持ち続けている。
渡辺監督は、チームを全国トップレベルの強豪に育て上げるだけでなく、幾人ものプロ野球選手も育て上げていることから、高校野球史の指導者からリスペクトされている。
しかし、自らの成績に満足することなく、選手たちのためになることを探し、更なる高みを目指し続けていた。
還暦を過ぎても、良いと聞く指導方法を学習するために、遠方に足を運ぶこともあれば、ライバル校であっても、自身の培ってきたアイデアは積極的にシェアをすることもあった。
渡辺監督の謙虚に学び続ける姿勢は、選手たちの心を動かすだけでなく、高校野球界の指導者たちにも、素晴らしい影響を与えた。
- 「練習は人にやらさられるのではなく、自らやることが大切」/ 春日部共栄 本多利治監督
- 「高校野球は、ない中でどうやるかの野球」/ 如水館 迫田穆成監督
- 「基本はなくても基礎はある」/ 創成館 稙田龍生監督
- 「過去や結果を考える前に、今何ができるかを最優先に考えよう」/ 池田 岡田康志監督
- 「一つのミスがゲームを落とす」/ 九州国際大付 楠城徹監督
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