「高校生は考え方の成長なくして野球の成長はない」/ 北海 平川敦監督

野球をするのが人間である以上、基となる人間性を鍛えなければ、技術やノウハウをいくら教えたところで、成長や成果には限度がある。

そんな考えから、3年間を通して野球以上に人間力を育てているのは、北の名門、北海高校を指揮する平川敦監督である。

平川監督は就任以降、重点的に技術指導を行ったり、高度なスキルを教えるなどし、高いレベルの野球力で勝とうとしていた。

しかし、3年間で教えられる技術量には限りがあることに加え、理解力が低かったり、聞く耳を持たない状態では、レベルの高い野球を教えても、自分たちのものにできないままであり、結果は出なかった。

そこで、基になる人間性を鍛えることをはじめ、グラウンド外の生活の見直しから行い、常に考える力や聞く力、見る力を鍛えさせる習慣をつけさせた。

その結果、指導に対しての吸収や状況判断力が向上するなどの成果が得られ、練習では野球以前のことから指導をする手間が減り、限られた時間でも成長できるようになっていった。

即効性のある小手先の技術指導ではなく、生涯の武器となる人間力を学ばせる平川監督の指導は、北海高校の新しい伝統として受け継がれていく。

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