「甲子園は目指す場所じゃない」/ 県岐阜商 佐々木泰選手

2020年の夏にセンバツの代替として行われた交流試合で、5年ぶりに甲子園に土を踏み、名門復活をアピールした県立岐阜商業高校。

当時、チームの主将を務めていたのは、甲子園での1本を含む高校通算41本塁打を記録し、強打者として注目を集めていた、佐々木泰選手である。

佐々木選手は、小学校1年生から野球を始めると、中学時代はボーイズリーグに所属し、実績や経験が豊富であったことから、県岐阜商入学後直後から4番を任されることもあった。

しかし、入学当初は全国トップレベルの強豪チームでの指導経験を持つ鍛治舍巧監督の考案した練習メニューやトレーニングに苦戦を強いられていた。

それでも、他者と比較するのではなく過去の自分をライバルとしてコツコツと練習に励んだことで、打者としては中軸が定着し、投手としても140キロ代の本格派としてマウンドを任されるようにもなった。

主将となった2年の秋では、県大会5試合で3本塁打を放つなどの活躍でチームを東海大会準優勝へと導き、5年ぶりのセンバツ出場を確実とさせた。

だが、コロナ禍によりセンバツ大会と夏の選手権は中止になり、個人としてもチームとしても目指していた甲子園制覇という夢は潰えてしまった。

そんな中で迎えた、交流試合では野球のできる喜びを噛み締め、練習不足ながらも精一杯プレーし、チームは敗れたものの大会第1号の本塁打を放ち、その名を刻んだのであった。

県岐阜商の記事はこちら。

【関連】鍛治舎巧監督の記事はこちら。

【関連】高橋純平選手の記事はこちら。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です