幾人ものプロ野球選手を輩出し、甲子園での実績も充分に残している東京の強豪、二松学舎大付属。
そんなチームを指揮しているのは、選手として甲子園準優勝を経験している市原勝人監督である。
市原監督は、31歳という若さで就任するも、低迷しつつあったチームを再建し、8年目の春には甲子園へと導いた。
その一方で、自身も果たせなかった学校の悲願である夏の甲子園には、後一歩のところで何度も惜敗が続いていた。
そこで、練習量を増やしたり選手たちを鼓舞して、夏の甲子園出場に向けた努力は一通りこなした。
それでも、優勝候補に挙げられながらの地方大会敗退というジンクスから、抜け出せなかった。
だが、敗戦を経験していく中で、自分たちで必要以上にプレッシャーをかけて自滅していることを学び、考え過ぎるのをやめた。
以降は、周囲の期待や勝ちたいという欲求にとらわれず、自分たちができることを最大限に発揮するスタイルへと切り替えたことで、就任18年目にして夏の甲子園出場を果たしたのであった。
自らが作ってしまっていた壁を打破し、チームの新たな黄金期を築き始めた市原監督の二松学舎大付属から、今後も目が離せない。
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