県勢の最高記録となる夏の甲子園準優勝を筆頭に、滋賀県の高校野球を牽引し続けている近江高校。
そんなチームを指揮して、春夏合わせて20度以上も甲子園へ導いているのが、多賀章仁監督である。
多賀監督は選手時代に、高校野球界を代表する名門、平安高校でプレーしていたものの、甲子園出場は果たせなかった。
その原因は、チームが低迷期であったことに加え、幾度の指導者の変更など、様々な不運が重なったことであった。
そうした経緯から、指導者をスタートした当初から一貫して、選手たちが野球に専念できる環境を作ることを意識している。
しかしながら、甲子園や日本一は目標として位置づけ、あくまでも目的は人として成長させることとしている。
勝ち負け以上にプロセスを重視し、努力の大切さや仲間と力を合わせることの素晴らしさを学ばせるなど、教育の部分にこだわっている。
また、欲を捨てて真摯に取り組むことや、横着せずに着実に進めることなど、勝負を通じて人間性を磨かせている。
選手ファーストを実行しながらも、甘えさせるのではなく正面から向き合い育て上げる多賀監督の指導こそ、高校野球の指導者のあるべき姿なのだろう。
↓多賀章仁監督の記事はこちら↓
- 「練習は人にやらさられるのではなく、自らやることが大切」/ 春日部共栄 本多利治監督
- 「高校野球は、ない中でどうやるかの野球」/ 如水館 迫田穆成監督
- 「基本はなくても基礎はある」/ 創成館 稙田龍生監督
- 「過去や結果を考える前に、今何ができるかを最優先に考えよう」/ 池田 岡田康志監督
- 「一つのミスがゲームを落とす」/ 九州国際大付 楠城徹監督