全国有数の激戦区愛知の新興勢力として、急成長を遂げ、強豪としてのポジションを確立した至学館高校。
そんなチームを指揮しているのは、「思考破壊」をスローガンに掲げている麻王義之監督である。
至学館は、野球部以外のいくつもの部活も全国レベルであることから、環境に恵まれた私学として認識されている。
しかしながら、野球部においては、多い時で100人を超える部員を抱えながらも、専用のグラウンドはない。
従って、全員で取り組む日々の練習では、場所もなければ、一人あたりの練習量や時間は圧倒的に少ない状態である。
だが、麻王監督は、勝負事にハンデを言い訳に持ち込んでも、仕方がないとして、ないものを嘆くのではなくあるものを探して工夫している。
駐車場や通路などの空きスペースで素振りをさせたり、野球を座学で学ばせたりと、知恵を絞って最善の努力を促している。
その結果、練習を通して選手たちの発想力や考える力が鍛えられ、試合にもプラスに働くようになるなど、唯一無二の思考破壊のスタイルが誕生したのだ。
与えられた条件や環境で、頭を使って最大限の努力に汗を流す至学館の野球から、今後も目が離せない。
↓麻王義之監督の記事はこちら↓
- 「努力しているか、していないのかは周りの人が思うこと」/ おかやま山陽 堤尚彦監督
- 「エースやレギュラーは野球だけでなく、学校生活もきちんとして、信用される人間でなければならない」/ 松山商業 一色俊作監督
- 「目の前の結果にこだわりすぎてはいけない」/ 神村学園 小田大介監督
- 「怒られることは恥ずかしいことじゃない」/ 仙台育英 竹田利秋監督
- 「生活面をきっちりしていれば、プレーでも雑なことにはならない」/ 報徳学園 大角健二監督