1978年に甲子園初出場後、79年のセンバツで初勝利を挙げると、2019年の夏には16強入を果たし、近年更に力をつけている山形県の鶴岡東高校。
そんなチームを2001年から指揮しているのは、選手時代に主将を務め、秋の県大会優勝へ導いた実績を持つ、OBの佐藤駿監督である。
佐藤監督は、チームの低迷期に就任したこともあり、県大会や地区大会を勝ち抜くことができない状態であった。
そこで、「全員野球」というスローガンを掲げ、他チームより技術や実力で劣っていても、チームワークでカバーし、総合力で戦うスタイルを作り上げていった。
地元出身者だけでなく、 全国から選手が集まるチームは、部員が100人を超えることもあり、レギュラー争いは熾烈であるが、平等にチャンスを与えるなどの工夫も凝らしている。
選手たちは、先入観や存在能力だけで判断されず、結果や練習への取り組み方などで、メンバーを決めてもらえることから、メンバー外になっても、納得し次の役割を自ら行うようになるのだ。
応援やデータ収集、練習のサポートなど、自ら考えてチームのために動く補欠選手たちを見たメンバー入り選手は、彼らの想いを背負うことで、より気持ちの入ったプレーを発揮するのだろう。
メンバー入りや補欠に関係なく、チームの勝利を目標に全員で闘う鶴岡東に、今後も目が離せない。
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