「目標に向かって一つのことに打ち込むことは人生において無駄にはならない」/ 横浜 渡辺元智監督

春夏合わせて5度の全国制覇を誇り、数々のスター選手も輩出している高校野球界を代表する強豪、横浜高校

そんなチームを指揮していたのは、甲子園通算51勝を記録している、渡辺元智監督である。

渡辺監督は、半世紀にも及ぶ指導者生活で、時代や選手たちの考え方の変化に合わせ、様々なアプローチで、選手たちを育てていた。

就任当初は、スパルタが当然であった時代背景もあり、一方通行で猛練習を課すこともあったが、指導者生活終盤には対話重視のスタイルへと変更していた。

また、グラウンドや学校の直接的な交流だけでなく、携帯電話を通してコミュニケーションを取ることも行っていた。

一方で、選手たちを人として成長させるというモットーは、就任当時から変わることなく貫いていた。

そのため、レギュラーや甲子園出場を果たせなかった選手たちにも、横浜高校の野球部での3年間が無駄であったと、感じさせないような指導を心がけていた。

そして、結果という形で報われなかった選手たちにも、頑張ったことを認める言葉をかけ、次のステージへの後押しもしていた。

野球でどれだけ結果を残しても、教育を怠らなかった渡辺監督の指導があったからこそ、横浜高校は名門としての地位を確立できたのだろう。

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