甲子園や全国制覇を目指す高校野球の強豪校では、専用グラウンドがあることが多く、中には、雨天練習場やトレーニング施設なども完備されている学校もある。
練習環境が整っていればいるほど、できる練習の幅が広がるため、成長の後押しになったり、成果が得られやすくなるなど、有利に働くことが多いからだ。
だが、至学館を指揮する麻王義之監督は、専用グラウンドがない限られた練習環境をプラスにとらえ、チームを全国レベルの強豪校へと育て上げている。
至学館の野球部の主な活動場所は、テニスコートほどのバッティングゲージと、校舎裏の空きスペースや駐車場など、甲子園出場歴のあるチームとは思えないほど恵まれていない。
しかし、麻王監督は、限られた環境で成果を出そうとすることで得られる、思考力や発想力を武器としたり、練習で培われる集中力や、一球を大切にする姿勢をメリットと考えるよう伝えている。
また、自校のグラウンドが使えない分遠征を多く行い、対外試合で実践感覚を磨いたり、ミーティングや野球の座学を行うなどして、作戦の幅を広げるなど、監督を筆頭にできる限りの努力を続けている。
ハンデを嘆くのではなく、強みと考えてできることにコツコツと励む麻王監督と至学館の選手たちの努力が、実を結ぶ日は近そうだ。
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