高校野球の指導者は、個人の技術やチーム全体の力を成長させるために、ベースであり基礎や基本となる野球のセオリーを教えることに時間をかける。
しかし、セオリーはどこのチームも共通しているため、勝負の際にはそれを利用していては、相手によまれたり裏をかかれてしまい、勝つことは難しい。
そのため、セオリーを伝え理解させることとは別に、他チームが予想できないような勝利を手に入れるための闘い方も教えたり身につけさせておく必要がある。
そんな考えを持ち、技術と戦術の指導を分けて行うスタイルでチーム作りを行っていたのは、北大津高校を指揮していた、宮崎裕也監督である。
宮崎監督は、技術指導の際には、基礎基本ができていなければ身につかないとして、セオリー通りに行うことにこだわりを持っていた。
その一方で、戦術は相手が知っているものであれば防がれる可能性があるため、セオリーにしばられるのではなく、固定概念を覆すような策戦を伝授していた。
勝ちにこだわるために様々な戦術を教えながらも、ベースとなる技術においてはセオリー通りのものを身につけさせる、メリハリのついた宮崎監督の指導は、北大津の伝統として受け継がれている。
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「「指導者は勝負と野球をごちゃ混ぜにして教えてはいけない」/ 北大津 宮崎裕也監督」への1件のフィードバック