「甲子園はうそのつけない場所」/ 明徳義塾 新地智也選手

2020年の夏に甲子園で行われた交流試合で、終盤に逆転を許すも、粘り強い反撃で最終回には見事逆転サヨナラで勝利を収めた明徳義塾高校。

当時、チームのエースを務めていたのは、最速は130キロ代ながらも、持ち味の抜群の制球力を武器に全国でも躍進していた、新地智也選手である。

新地選手は、幼少期から野球を始めると、中学時代には硬式野球のクラブチームに所属し、高校は父親の母校であり2歳上の兄の進学先でもあった強豪、明徳義塾へと進学した。

しかし、入学した際のチームは、神宮大会優勝を筆頭に数々の実績を残しており、全国トップレベルの選手や野球に圧倒され、着いていくのが精一杯であった。

そこで投手として結果を残すために、他の選手のようにスピードを追求するのではなく、コントロールで勝負する投手を目標にし練習に励んだ。

その結果、2年夏の県大会決勝では優勝投手となりチームの甲子園出場に大きく貢献したが、全国の舞台では独特の雰囲気にのまれ、僅かな隙で大量失点を喫し、悔し涙を流した。

そんな敗戦を糧に怪我もある中、大舞台でも動じない制球力精神力を身につけるために練習を重ね、秋の地区大会優勝センバツ出場へと導いた。

迎えた3年時は、コロナ禍の影響で全国制覇の夢は果たせなかったものの、 交流試合では逆転を許しても粘りの投球でチームのサヨナラ勝利に繋げるなど、成長の証を見せたのであった。

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