夏の甲子園初出場にして、8強進出の衝撃デビューを果たし、その名を全国に広めた石川県の遊学館高校。
そんなチームを指揮していたのは、中学野球の指導者として3度の全国制覇を経験している、山本雅弘監督である。
山本監督は、中学野球での指導実績に加え、創部から1年4ヶ月の遊学館を全国の8強まで導いたことから、野球の指導に注目が集まる。
しかし、山本監督は選手たちにスキルやノウハウを与えることはせず、能力を引き出す指導を行っていた。
実際、日々の練習では仲間同士で教え合う環境を作り、自分や仲間の長短所を理解させ、どのように生かしたり改善するかを考えさせていた。
また、他競技を練習メニューに取り入れるなどして、様々な体の使い方を学ばせて、今ある力をより発揮できるようにさせていた。
その一方で、試合に対する準備に関しては、細かな部分まで目を配り、口酸っぱく指摘することもあった。
数々の経験から、大舞台であればある程、準備の差が勝敗に影響を与えることを学んでいたからだ。
のびのびと技術を伸ばさせながらも、隙が生まれぬように準備の徹底に力を入れていた、山本監督のスタイルは、これからも遊学館の伝統として受け継がれていく。
↓山本雅弘監督の記事はこちら↓
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- 「高校野球は、ない中でどうやるかの野球」/ 如水館 迫田穆成監督
- 「基本はなくても基礎はある」/ 創成館 稙田龍生監督
- 「過去や結果を考える前に、今何ができるかを最優先に考えよう」/ 池田 岡田康志監督
- 「一つのミスがゲームを落とす」/ 九州国際大付 楠城徹監督