両チーム合わせ39安打、23得点のとどまるところを知らない打ち合いの決勝戦を制して北海道勢として初の甲子園制覇を成し遂げた駒大苫小牧。
2005年にも優勝し夏の甲子園連覇を達成し、その翌年も夏の甲子園の決勝に進み、敗れはしたものの早稲田実業と決勝戦引き分け再試合で球史に残る名勝負を繰り広げた実績がある。
しかし、そんな名門も夏の甲子園は07年を最後に遠ざかっている。
そこで名門の復活を託されたのが、選手時代に主将として深紅の大優勝旗を初めて北の大地に持ち帰った佐々木孝介監督である。
09年に22歳の若さで、低迷していた母校を立て直し、北海道内では常に上位進出を続け、14年、18年にはセンバツへとチームを導いている。
佐々木監督は、香田誉士史前監督時代に考案された伝統の「雪上ノック」や真冬に外で練習を行うスタイルを継承し指導している。
そして、練習環境に関係なく「基礎の徹底」を選手たちに強く伝えている。
ノックや犠打、キャッチボール、ベースランニングなどの野球の基礎となる練習メニューを「規格外の練習量」で徹底させている。
近年は、練習の効率化や合理性などが優先される中でも、佐々木監督は「練習量」に拘っている。
選手時代は「圧倒的な練習量」を「自信」に全国制覇を経験したことから、試合では「練習量」が成果となるだけでなく、「自信」としても味方をしてくれると考え「練習量」を重視しているのだ。
「雪のハンディ」や「練習量」を味方にした駒大苫小牧が、再び「北の王者」として甲子園で活躍する日は近そうだ。
「「面白くない基礎練習だからこそ見えてくるものがある」/ 駒大苫小牧 佐々木孝介監督」への3件のフィードバック