2017年の夏の甲子園に初出場を果たした、おかやま山陽高校。
続く秋の大会では、県3位ながらも中国大会で快進撃を続け決勝まで勝ち進むと、最大9点差を追いつき、10回にサヨナラで下関国際との乱打戦を制して初の神宮大会に出場した実績も持つ。
そんな無名のおかやま山陽を強豪に育て上げ、指揮しているのが、堤尚彦監督である。
堤監督は、青年海外協力隊の経験や、ガーナやジンバブエで監督として五輪を目指し野球を教える活動なども行なっている、異色の経歴を持つ監督である。
2006年春におかやま山陽の監督に就任後も、中古の野球道具を海外に送る活動もスタートさせ、他国への野球支援事業も続けている。
そんな堤監督は、綺麗事やうわべだけの言葉を使わず、選手たちの気持ちを考慮しながら、本音で接し指導している。
選手の悪い行いに対して「ダメ」と頭ごなしに怒るのではなく、「1つ悪いことをしたら、二ついいことをしよう。だが、社会のルールは守ろう。」など、言い方を工夫し、「罰」ではなく「チャンス」を与え成長させいているのだ。
部員3人からスタートした部活は、嘘偽りなく接し、のびのび育ててくれるという評判が広まり、一学年約30人もの部員が集まるようになった。
そして、おかやま山陽の技術を成長させているのが、運動神経を刺激させるメニューだ。
マットや鉄棒を利用した運動、時には他競技のスポーツからも身体の動きのヒントや能力を高めるものがあれば、練習メニューとして取り入れている。
これらは、遠回りな練習法に思われているが、運動神経を刺激することで、基礎体力の向上や身体の可動域が広がるなどの効果がすぐに現れ、試合での結果にもすぐ結びつくほどの効果があるのだ。
おかやま山陽と海外の代表監督で頂点を目指している、二刀流の堤監督から今後も目が離せない。
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