春夏連覇の偉業を筆頭に、甲子園で数々の実績を残している栃木県の名門、作新学院。
そんな作新学院を指揮し、チームの新たな黄金期を築いているのは、OBの小針崇宏監督である。
小針監督が就任した際のチームは、約30年夏の甲子園から遠ざかっていたこともあり、周囲からは復活を託されていた。
しかし、23歳という若さで初めて本格的な指導者を務める小針監督では難しいという声も少なくなかった。
それでも、基礎基本の徹底を行ったことと、選手たちをのびのびプレーさせる采配で、就任から僅か3年足らずで夏の甲子園へと導いた。
その後は、甲子園に出るチームではなく、甲子園で勝てるチームへと目標をシフトチェンジしたが、決して派手さや豪快さは求めなかった。
一球にどれだけ集中できるかや、どれだけ高い志で努力に励むかなど、意識次第で誰もが成長できる面を伸ばすようにした。
その結果、チームは偶然や勢いによる勝利ではなく、本物の実力で勝つようになり、就任10年目を迎える年に、夏の甲子園を制したのであった。
本物を追求して技術も人間性も向上させる小針監督に導かれ、作新学院はこれからもチームの伝統を作りながら躍進を続ける。
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