技術や能力が高いだけでは、圧倒的な強さや最強という称号を手に入れることは不可能である。
闘いにおいては、精神力がなければ、持っている力を発揮することができないからだ。
そのため、日々の練習では優れた技や鋼の肉体に加え、何事にも動じない強いメンタルも身につける必要がある。
そうした考えから、上手い選手ではなく強い人間を作ることをモットーとして指導を行っているのは、聖光学院の斎藤智也監督である。
斎藤監督は、聖光学院を全国レベルの強豪に育て上げるだけでなく、夏の県大会14年間無敗という驚異的な記録も樹立した。
こうした数々の実績から、野球の指導力ばかりに注目が集まるが、斎藤監督が最も拘っているのは、人間性を鍛えることである。
野球の試合では、想定外のことが発生したり、プレッシャーのかかる場面に出くわしたりと、精神力が試されるケースが多く、これらの打開策は強い人間になっておくことであるからだ。
もちろん、人間性を鍛える上では、レギュラー選手だけでなく、チーム全員の心を強くするよう伝え、仲間同士で高め合うよう促している。
上手い選手ではなく、強い選手で野球を作り出すからこそ、聖光学院は躍進し続けられるのだろう。
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