選手層が厚く設備の整った私学の強豪校が、全国の上位に君臨するようになった、昨今の高校野球界。
環境に恵まれない公立高校にとっては、甲子園から遠ざかったり、低迷期を迎えているケースも少なくない。
だが、情報化社会が進んだことや科学が発達したことで、短い練習や限られた条件でも、結果が出やすくなっている。
つまり、強豪私学より不利なスタートラインに立つ、公立高校にも、全くチャンスがない訳ではない。
それを示すかのように、紙本庸由監督率いる米子東は、復活を遂げ、新たな黄金期を築きつつある。
紙本監督が就任した当時のチームは、私学の壁に阻まれ、20年近くもの間、甲子園から遠ざかっていた。
そこで、伝統を一から見直しを行い、科学的根拠のあるメニューを取り入れたり、経営者視点でマネジメントをするなど、改革を行った。
当初は、戸惑っていた選手たちも、ロジックで考える癖がつき、自己満足の高い練習ではなく生産性の高い練習に励むようになり、チームは劇的な進化を遂げた。
小手先だけを改良するのではなく、根本から改善して躍進を続ける米子東と紙本監督の指導から、今後も目が離せない。
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