2018年の夏の甲子園で、下馬評を覆し8強進出を果たした兵庫県の報徳学園高校。
当時のチームを走攻守で引っ張っていたのは、2年時から高校日本代表に選ばれるなどの実績を持ち、世代ナンバー1遊撃手とも称されていた、小園海斗選手である。
小園選手は、地元の名門、報徳学園に進学すると、1年春からベンチ入りし、2年のセンバツでは4強入りに貢献する活躍を見せていた。
しかし、全国での活躍がきっかけで、周囲からの徹底したマークで2年夏以降は、思うような結果が残せず、2季連続で甲子園を逃してしまっていた。
そこで、2年冬からは本格的な改革に取り組み、中でも体づくりでは、授業の合間におにぎりを食べるなどの工夫をしながら、7キロの増量に成功した。
体づくりを意識したことで、スイングスピードが上がり、鋭い打球が放てる強打者へと成長し、本塁打を狙える打者にもなった。
迎えた最後の夏には、ノーシードから激戦の兵庫を勝ち抜き甲子園出場を果たすと、初戦で大会タイ記録となる1試合3本の二塁打を放つなど、8強入りに大きく貢献したのであった。
その後行われた世界大会にも、日本代表に2年連続選出されると、4球団競合のドラフト1位でプロ入りを果たしたのであった。