高校野球は、あくまでも教育の一環であるため、勝つことや上手くなることが全てではない。
しかし、取り組む以上は、聖地である甲子園への出場やそこで勝つことを目標とするのは、間違ったことではない。
また、甲子園に対して青春を捧げだり、人生をかけて挑むことも、生き方の一つとして、確立されている。
それほどに、甲子園という場所は、選手だけでなく指導者や保護者など、高校野球に関わる全ての人を魅了する力を持っている場所である。
そんな甲子園の素晴らしさを、選手として経験した長滝剛監督は、母校、宇和島東の後輩たちへ経験させようと、指導者として奮起している。
長滝監督は、全国的な知名度と球史に名を残す実績を持つ、名将、上甲正典監督に導かれ、高校時代に甲子園の土を踏み、その魅力に取り憑かれた。
母校への就任は、低迷期真っ只中であり、復活は難しいとされていたが、甲子園がモチベーションとなり指導をしている。
そして、選手たちにも、自らが味わった甲子園という場所の素晴らしさを伝え、背中を押し続けている。
甲子園はもちろん、甲子園を目指して懸命に過ごす時間もまた、高校野球に取り組む全ての人たちの宝となるのだろう。
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