2011年の甲子園に春夏連続出場を果たし、センバツでは初戦敗退も、夏は16強まで勝ち進んだ、石川県の金沢高校。
当時、チームのエースとして活躍していたのは、最速153キロのストレートでプロからも注目を集めていた、釜田佳直選手である。
釜田選手は、中学時代は捕手としてプレーしていたが、2006年の夏の甲子園決勝の早稲田実業と駒大苫小牧の一戦での斎藤佑樹選手の投球に憧れて、投手を志していった。
甲子園のマウンドと憧れの選手を目標に、練習をスタートすると、中学3年時には軟式で135キロを記録するまでの投手へと成長した。
高校入学後も、球速は更に成長し、2年秋には北信越大会を優勝へとチームを導くまでになった。
しかし、神宮大会では、初戦で釜田選手自慢ののストレートをことごとく打たれ、11安打を許しチームは敗れ、全国のレベルの高さを痛感させれれる結果となった。
そこで、速度だけにこだわるのではなく、球質や投球術などにも視野を広げ、一流選手や相手チームの投手からもフォームや技を学んでいった。
その結果、最後の夏には、甲子園の舞台で自己最速記録を更新し、チームを16強まで導く活躍を見せたのであった。