2015年のセンバツ大会で、下馬評通りの活躍で、ベスト8まで勝ち進んだ県立岐阜商業高校。
そんなチームを支えていたのは、最速150キロを超えるストレートを武器に持つ、エースで主将の高橋純平選手である。
高橋選手は、小学2年から野球を始めるも、投手としての本格的なスタートは中学3年になってからであり、外野手で試合に出場することが中心であった。
高校進学後は、投手一本に切り替えて練習を行い、球速だけでなく球の「キレ」を高めることを意識したことで、1年夏には最速145キロを記録するまでに成長を遂げていった。
しかし、急激な練習量の増加に身体が悲鳴をあげ、初めての夏はベンチ入りを果たしながらも、疲労骨折に苦しめられ登板機会はなく、チームも県大会で敗れた。
怪我の経験から、身体のケアの重要性やトレーニングの必要性など、野球の技術以外の面の成長も目指し、練習に対して効率や質を追求していった。
その結果、心身共に成長を遂げ、スピードや三振にこだわるライバル選手も多い中、高橋選手は本質である「アウトをとること」にのみ集中し、チームにを勝利をもたらす投手へと進化していった。
怪我で登板ができなかった最後の夏にも、最後まで声をかけ続けチームを支えるなど、主将としての役目を果たしたのであった。