2017年の夏の甲子園で、6試合全てで二桁安打を放ち、1試合平均9点以上を挙げる圧倒的な強さで、県勢初の選手権制覇を成し遂げた、花咲徳栄高校。
チームを2001年から指揮しているのは、甲子園で10を超える勝ち星を挙げている、岩井隆監督である。
岩井監督は、かつては「スパルタ式」の指導で、ミスをした選手に、罰則やお追い込むことを行っていたが、「失敗」を恐れ、選手たちが力を発揮できずにいる状態に気づき、必要以上に責めることをやめた。
一人のミスを責めるのではなく、一人のミスを全員でカバーし合うえるようなチームを目指し、チーム力で戦うスタイルを確立していった。
また、指導する際の言葉遣いにも気を配り、頭ごなしに怒鳴ったり、結果だけを否定するような指導を減らし、前向きに受け取れるような言葉がけを行っている。
怒る機会が減ったことで、選手自身が自然と考えて行動する癖がつき、「自立」した選手が育っていった。
そして、全国でも1、2を争う部員数150人前後の部員一人一人に監督自ら、話をする機会作り、対話を通して、個々に適した能力や才能を引き出している。
「自立」した選手を「引き出す」指導で育てるスタイルが、花咲徳栄の強さの秘訣なのだろう。
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