2004年の夏に、北海道に初めて「深紅の大優勝」を持ち帰り、翌年には連覇を達成するなど、数々の実績を残している駒大苫小牧高校。
チームを2009年より指揮しているのは、主将としてチームを初の全国制覇に導いた経験を持つ、OBの佐々木孝介監督である。
佐々木監督は、低迷しつつあった母校の復活と、自身も経験した伝統を伝えるために、「規格外」の練習を行い、チームづくりを行なっている。
恩師である香田誉士史前監督の考案した、雪の上でノックを行う通称「雪上ノック」と呼ばれている名物メニューを受け継ぎながらも、新たな改革も行なっている。
自身の選手時代の経験から、勝負では技術以上に「気持ち」が必要であったことを伝え、小手先の技術より、「メンタル面」にこだわりを持ち指導している。
そのため、時代の流れに敢えて逆らい、非効率で科学的でない「根性論」を全面に押し出した練習を行うこともあるが、乗り越えた先の成長を引き出すために毎年必ず取り入れている。
また、一方通行の指導では選手の力や能力を引き出せないことを考慮し、野球ノートで心の声での会話を行ったり、選手に作戦を一任する「ノーサイン野球」で練習試合を行うなどの工夫も行なっている。
自身が選手時代に築いた歴史を超えるためと、選手の人生を変えるために、佐々木監督の挑戦に、今後も目が離せない。
「「選手の人生を預かっているのに遠慮はできない」/ 駒大苫小牧 佐々木孝介監督」への1件のフィードバック