「高校野球は人間を学ぶ場所」と言う考えを持ち、少年から一人の男に育て上げる、広陵の中井哲之監督は、まるで選手たちの父親のようである。
昨今、高校野球だけでなく、教育者の多くは、子どもに嫌われないように、叱ることから褒めることを増やすスタイルへとシフトしている。
中井監督も選手たちを褒める時は、とことん褒めるのだが、叱ることに対しても、理解や納得してもらえるまで、時間をかけて向き合うなど、我が子のように接する。
叱ることの対象となるのは、プレーではなく、生活面や人間性の部分であり、特に、挨拶や返事の大切さや嘘をつかないこと、人や道具に対する感謝などは、親以上に厳しく伝えている。
この当たり前の徹底は、人としての成長や技術の進化の後押しすることに加え、周囲からの応援されるチームとなるなど、プラスに働く要素が豊富なため、就任以来ずっと続けている。
もちろん、監督自身も、選手に対して間違いがあれば、頭を下げたり、感謝を伝えるなどして、指導歴や実績に胡座をかくようなことはしない。
野球少年として入部してきた少年たちを、誰からも認められ愛される一人の立派な男へと育てる中井監督の指導には、「勝ち」以上の「価値」があるのであった。
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「「当たり前のことが当たり前にできんやつは、誰からも愛されん」/ 広陵 中井哲之監督」への1件のフィードバック