野球が団体競技であることから、チーム力というものが重視されるが、個々の力がなくては、大きな力を発揮できないのも、事実である。
そんなチームスポーツの難しさを克服するために、個人とチームの成長を同時に進めるスタイルを確立し、札幌第一で指揮を執るのは、菊池雄人監督である。
菊池監督は、就任以降、甲子園に出場するチームを何度も育て上げできたことから、甲子園で勝つための野球を追求した指導を続けていた。
そのため、試合を意識した練習メニューを取り入れたり、チームプレーが足りていない場合には、結束力や団結力が強なるように練習を組みたてていた。
しかし、個人や組織のどちらかだけが特化したチームでは、強みを生かせない場合、弱さが試合に影響し自滅したり、終盤に崩れるケースが多く、勝てない時期が続いていた。
そこで、両方のレベルアップの必要性を考え、練習では勝敗以上に成長にこだわり、弱さを減らすチーム作りを始めていった。
組織作りでは、主将だけでなく、監督と選手の互いの意見をまとめたり伝えたりする役目のマネージャーといった、チームを後ろから支えるポジションを設けた。
また、学年によっては、副主将を複数指名するなど、守備位置や打順以外にも役割を持たせ、個々に責任感を持たせることも行い、常にチームを意識させるようにした。
そして、その年のチームカラーに合わせ、足りていない部分を補うための技術練習のメニューを作り、個々の成長を理論を伝えながら指導している。
勝利を手にするための条件を、逆算して導き出し、様々な面の課題を少しずつ克服していく野球で、札幌第一は、更なる躍進を目指している。
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