史上最速の創部1年目でセンバツ出場を果たし、全国から注目を浴びた岡山県の創志学園。
チームを指揮する長沢宏行監督は、兵庫県の高校女子ソフト部の監督を22年間続け、8度の総体優勝へチームを導くと、1996年にはオリンピックの日本代表でのヘッドコーチも経験するなど、ソフトボール界の名将として活躍していた。
その後は長年憧れ続けていた甲子園を目指し、2003年に神村学園の監督に就任し、高校野球の指導者へと肩書きを変えた。
神村学園では、2005年のセンバツ大会で準優勝を成し遂げると、2010年に就任した創志学園では創部1年で甲子園に導くなど、高校野球界での実績も持つ監督である。
そんな長沢監督は、多くの結果を残しているが、最も力を入れて指導しているのは、技術や戦術ではなく、選手の「態度」や「気配り」といった面である。
寮生活や学校生活などのグランドの外でも、野球の技術や試合のレギュラーであっても、気の緩んだ行いには、厳しく指導をしている。
もちろん技術の指導は行うが、長年の指導経験から、技術の向上やチームの成長には、「態度」や「気配り」がなければならない考え、敢えて技術以上に細かく指導しているのだ。
また、選手間でのコミュニケーションにも重きを置き、チーム作りを行なっている。
練習時からレギュラーや補欠部員に関係なく話し合う習慣をつけさせ、試合前、試合中、試合後のもそれぞれ、テーマを決めミーティングを行い、チームの方向性の統一を図っている。
コミュニケーションでは、自分の意見を考えていなければならないため、話す力や聴く力以外の考える力も身につき、試合でも生きてくるのだろう。
監督の実績や指導能力がどれだけ優れていても、試合をするのは選手である以上、考えて自ら動ける選手を育てることが必要なのだろう。
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