1992年の夏の甲子園での準優勝を筆頭に、甲子園や千葉県内で数々の実績を残している、拓大紅陵高校。
そんな拓大紅陵を全国レベルの強豪に育て上げたのは、日大三高で監督を務めていた経歴を持つ、小枝守監督である。
小枝監督は、指導者人生で一度もぶれることなく、「選手ファースト」のスタイルを貫き、多くの選手を育てていた。
選手たちが成長しやすい環境を作るために、早朝にグランドで草むしりを行なったり、理不尽なルールを廃止するなど、自身を犠牲にすることも珍しくなかった。
また、練習で効率よく筋力アップさせるためにウエイトトレーニングを導入したり、試合では負担軽減のための継投の戦略を立てるなど、常識に捉われず選手のためになることは、次々取り入れていった。
そして、甲子園や全国制覇といった勝利や野球の技術以上に、人として成長させることを目標に、人間形成にも力を入れていた。
補欠選手やベンチに入れなかった選手への気配りも欠かさず行い、「社会に出てからのレギュラー」を目指すことを伝えていた。
92年の甲子園準優勝の大きな成果を残した後も、「高校野球は人間形成の場」というスタイルを変えず、多くの社会で役立つ教え子を送り出し続けた小枝監督の指導は、拓大紅陵と全ての教え子たちに受け継がれている。
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