県や地区大会では上位進出の常連校であり、春夏合わせて5度の4強進出を甲子園で記録している、山梨県の東海大甲府高校。
チームを1999年から指揮しているのは、選手時代に東海大相模のエースとして甲子園準優勝へ導き、社会人野球でプレーした経験や母校を指揮した実績などを持つ、村中秀人監督である。
村中監督は、東海大相模の監督として92年のセンバツで準優勝へ導いた実績があったが、東海大甲府の監督就任時には、ゼロからのスタートと考え、レベルの高い野球感を押し付けることなく指導してきた。
就任当時のチームは低迷期で、県大会の初戦敗退や公立高校に敗れるなどが続いていたこともあり、日々の生活を見直すところからスタートしていった。
技術のミスに対しては怒らずに見守り、挨拶や生活態度、授業に取り組む姿勢など、選手としてではなく学生として育てることに力を入れたのだ。
また、東海大相模よりグランドが狭いこともプラスに捉え、限られたスペースでも可能な基礎基本を徹底させるメニューや、連携を意識した作戦を覚えさせるなど、新たな野球を作り上げた。
そして、日々の授業でも、選手たちが生きていく上で役に立つ知識や知恵を伝え、伸びしろを最大限育てることも続けている。
就任から5年後には、夏の甲子園4強に進出し、その後も甲子園で躍進を続ける東海大甲府が、甲子園を制する日は近そうだ。
「「強いチームは細かい野球をする」/ 東海大甲府 村中秀人監督」への2件のフィードバック