2010年に、史上6校目の春夏連覇を成し遂げた、沖縄県の興南高校。
当時、不動の1番打者として、夏の大会で5割6分という驚異的な数字を残したのが、二塁手の国吉大陸選手である。
国吉選手は、2年生の秋季大会では、1試合3エラーをしてしまった経験から、「技術」だけでなく「準備力」を重視することを意識的に取り組むようになった。
興南では、相手チームへの配慮として、最中のどんなプレーであっても、「ガッツポーズ」が禁止されている。
このルールには、ガッツポーズの時間を「準備」の時間にあてればミスが減るという狙いもあり、ヒットを打った際には、返球や守備位置、グランドの状態の確認などを行い、隙があれば次のプレーへとつなげている。
また、守備でエラーをした際にも、必要以上に仲間謝らずに、イレギュラーに備えてグランドを整えたり、次打者に適した守備位置の確認の時間に使うようにするなど、とにかく「準備」を怠らない。
「準備力」を身につけた、国吉選手は、甲子園では春夏合わせて23安打を記録するなど、優勝に大きく貢献した。